公益財団法人 東予育英会 東予学舎 東京都調布市にある男子学生寮

東京都調布市にある男子学生寮の紹介です。

  「酔いたんぼの戯言」(8)    平成19年12月4日  佐伯信治(第 35回)

 まずはじめに私事ではございますが、12月1日付にて住友金属鉱山(株)の本社部門でありますマネジメントサービスセンター勤務を命ぜられ過日着任いたしましたことをご報告申し上げます。昨年10月1日付で別子に異動してからわずか1年2ケ月での異動となりました。ここしばらくは短期間での異動が続き、その前が鹿児島に2年2ケ月、東京都青梅市に1年とここ4年半で4回目の引越しとなりました。前回の酔いたんぼの戯言(7)から1年以上も間隔が空いてしまいましたが、別子での約1年間というものは全く経験したこともないほど膨大かつ多岐にわたる業務でありましたため投稿する余裕すらなかったというのが正直なところです。今回の職場は、組織名こそ変更になっているものの、以前に本社勤務をしていた頃の「経理部 資金グループ」(グループ会社を含めた資金の運用・調達、外為を主たる業務とする)と同じ場所であり、そういう意味では慣れたポジションということになります。といって投稿が増えるほどのトピックスがあるかどうかは不明です。

 話は前後しますが、本年11月10日に西条で開催されました「舎友会総会」に参加させていただき、懐かしい先輩方や後輩諸君と旧交を深めることができました。ただ、これと前後するかたちで入舎以来大変お世話になっていた加藤丈幸顧問、今井早苗顧問が相次いでご逝去されたことは誠に残念で、ただご冥福をお祈り申し上げるばかりです。加藤大先輩とは、新年祝賀会や創立記念祝賀会等の会合でしかお目にかかる機会がありませんでしたが、常にご出席いただいていたこと、豪快な中にも細やかな気配りをされておられたことが印象に残っています。また、今井大先輩には、当時神田で経営されておられた「たちばなや」で学舎の友人とともにアルバイトをさせていただきましたが、私にとって今日まで最初で最後の飲食店での仕事であり、そういう意味では貴重な体験をさせていただきました。私も東予学舎に入舎してから24年=ほぼ四半世紀、そう考えると時の経つのはあっという間だとつくづく感じます。

 不覚にも体調を崩したことで、お盆明けから3ケ月ほど休暇をいただいておりました(今は回復しておりますのでご心配なく)。その間、国内で唯一旅行したことのなかった沖縄へ一週間、初めての四国八十八ケ所参りを車で約10日間、さらには高野山奥の院〜金剛峰寺)、熊野三山熊野本宮大社〜熊野速玉大社〜熊野那智大社)を巡りました。沖縄では世界遺産である首里城跡をはじめとするグスク群はもとより平和祈念公園ひめゆりの塔などの戦争関連施設を巡りましたが、教科書やメディアでしか見たことのなかった琉球王国時代の文化に直接触れることができた一方で、戦争の悲劇の跡に目を背けたくなる場面にも遭遇しました。もちろん観光スポットとして外せない「美ら海水族館」へも足を運びました(笑)。お四国参りでは、行く先々で色々な方と会話をすることで人生を垣間見ることができたり(僅かな時間にしては大げさですが)、逆に私自身を見つめ返すことができましたが、貸切バスで乗り付ける団体さんにはいささか辟易としました。近年お遍路さんが大幅に増加しているようですが、若い人、特に若い女性が歩き遍路をしている光景をよく見かけました。さすがにこちらも一人ということもありなかなか話しかけるようなことはできませんでしたが、逆にどういう事情があるのか勝手に想像しつつ悪趣味なことを考えている自分がいたりするわけでした。「お接待」がまだ残っているという話は聞いていましたが、あれほどまでに当然の如く「お接待」がなされていることには正直驚きました。西条にもいくつか札所があるものの、私の実家が遍路みちから離れていることもあり実感としてなく、すでに過去のものと思っていたからであります。「お接待」について話をするとまた長文になりますので今回はこのあたりにしておきます。いつの日になるかはわかりませんが、次回は是非「歩き遍路」をして改めて四国の良さを実感してみたいと思っています。
もちろん、西条の極楽寺さんもいいお寺さんであることは皆さんもご高尚のとおりであります。

以上