公益財団法人 東予育英会 東予学舎 東京都調布市にある男子学生寮

東京都調布市にある男子学生寮の紹介です。

旅行会に行ってまいりました。

 6/22(土)旅行会出発日の朝、前日まで台風の心配をしていたのが嘘のような快晴となりました。東予学舎前に停められた観光バスへ乗り込み、いざ出発です。今回は、途中参加の2人を含めて学生が12人、OBが9人の合計21人での旅となります。行き先は福島県方面で、宿泊地は「スパリゾートハワイアンズ」となっております。過去にも旅行会でこちらへ立ち寄ったことはありますが、いつも屋内プールで遊んだだけで出立していたので、敷地内のホテルへ泊まるのは東予学舎の歴史でもこれが初めてになります。

 午前八時に東予学舎を出発して早々、まずは舎監からの挨拶、乾杯が行われ、続けてビンゴ大会なども行われます。ビンゴの景品は例年通り、実用的なものが2割、お約束のジョークグッズが8割といったところでした。居眠りする学生の姿が目立つのは、前夜は旅への期待と興奮であまり寝付かれなかったせいでしょうか。

 バスはしばらく首都高を順調に走っていたのですが、あいにく、予定のルート上で事故が発生してしまい、急遽進路を変更することになりました。また、都内と違って福島ではやや天候が崩れ気味とのことで、初日の予定も修正されることになります。そんなささいなトラブルもありましたが、サービスエリアでの小休止を挟みつつ、昼には無事最初の目的地である小名浜港に到着です。

 小名浜港では、観光客向け商店の二階で昼食を取ることになりました。観光地でよく見かけるのんびりした店だったのですが、中に入ってみますと、階段脇に「ここまで津波が来ました」との貼り紙が。先の大地震小名浜も大きな被害を受けたことを改めて思い知りました。が、今では港も穏やかな時間を取り戻しているようで、食堂では焼き魚を中心とした料理をゆっくりといただきました。

 食事を終えた一同は再びバスへ乗り込み、続いて「いわき市石炭・化石館」を訪れます。巨大な恐竜の骨のレプリカや、貴重な本物の化石、炭鉱の坑道を再現した地下通路など、見所は満載です。坑道はリアルに作られているだけあって、なにやら薄暗く不気味な雰囲気を漂わせていましたが、気にすることなく炭鉱夫の人形と一緒に記念撮影している学生もいました。

 いよいよ本日の最終目的地であるスパリゾートハワイアンズ到着しますと、まずはそれぞれに割り当てられた部屋へ上がります。建物の外観はホテル風ですが、部屋は畳敷きで旅館に近い雰囲気です。部屋で一休みした後、学生たちはさっそく屋内プールへと出かけていきました。この日は家族連れの客を中心としてプールは大賑わいで、スライダーで滑るために三十分近く順番待ちをしなければならなかったそうです。

 ひとしきりプールで遊んだ後は、貸切の小広間で宴会です。途中参加の学生二人も無事に合流し、賑やかに美味しい料理をいただきました。いい感じに酒が回ってくると、学生たちが学年ごとに前に出て、それぞれカラオケで一曲ずつ歌を披露し、宴会を盛り上げてくれました。

 いつもの旅行会なら、宴会の後は別室に移ったり自室に戻ったりして二次会を開く流れになるのですが、今回はスパリゾートハワイアンということで、みんなでフラダンスショーを見物に行きます。

 照明を落として暗くなった屋内プールに向かい、観客で混雑するステージの周りに居場所を確保し、ショーの始まりを待ちます。蒸し暑い暗がりの中にいると、本当に南国へ来て夜を迎えたような気分になります。いよいよショーが始まると、まずは観客の度肝を抜くような派手な演出があり、それから優雅なフラダンスが披露されます。もちろんフラダンスは素晴らしいものでしたが、それ以上に、ショーの中盤で行われたファイアーダンスの迫力が、多くの観客を惹きつけていたようでした。ちなみに、ショーの終盤では、観客をステージに上げてフラダンスを教え一緒に踊るという企画もありましたが、何人かの学生も参加していました。

 フラダンスショーが終わると、先ほどとは別の小広間に移り、改めて二次会が開かれました。その後も、館内にあるラーメン屋に行ったり、部屋に戻って飲みなおしたりと、みんなスパリゾートの夜を遅くまで楽しんでいたようです。

 翌日の朝食は、ホテルのレストランでバイキングです。昨夜は楽しみすぎて寝不足だったり二日酔い気味だったりした学生もいましたが、がんばって料理を食べていました。チェックアウトの時間までホテルでのんびりした後、再びバスに乗り込んでスパリゾートハワイアンを後にします。

 二日目の最初の目的地は、美空ひばりの歌で有名な塩谷岬です。太平洋の大波と白い灯台が見所の観光地なのですが、バスが海沿いの道に出たところで、津波で周辺の家屋が根こそぎ破壊された跡が未だに生々しく残っているのが目に入ってきました。その光景を見て、学生たちもどことなく神妙な面持ちをしているようでした。ただ、塩谷岬に着いてみると、美空ひばりの記念碑も新しく建てられ、売店のおばちゃんたちも元気に営業をしていて、現地の人々が逞しく震災を乗り越えようとしている雰囲気が伝わってきました。残念ながら地震で通路が崩落したため、灯台に上ることはできませんでしたが、太平洋の眺めを堪能することはできました。

 塩谷岬を後にすると、再び小名浜の近くへ戻り、魚市場で昼食です。市場の奥には飲食店が幾つも入っていて、自由行動という形でそれぞれ昼食を済ませます。やはり新鮮な魚介類を使っているだけあって、とても美味しい料理を食べることができました。


 昼食を終えてバスに乗り込むと、いよいよ旅行も終わりに近づき、高速道路に乗って東京へ戻ることになります。さすがにみんな疲れが溜まっているようで、ビンゴゲームも何度か行われましたが、それよりもゆっくり昼寝をしたいという気怠い空気が漂っていたようです。

 そして午後六時半、バスは東予学者へ無事に到着しました。車中を片付け、荷物を降ろした後、お世話になった運転手さんとガイドさんに挨拶をして、バスを見送ります。

 こうして今年の旅行会も無事に終了しました。来年もまた、楽しい旅行ができることを祈っています。