●森川 公(もりかわ たかし) 第36回卒(平成卒元年卒業)
●出身高校:西条高校
●現職:道前運送株式会社 代表取締役社長
●東予学舎とは…
『団体生活のススメ』
東予学舎で過ごした4年間は、典型的なダメ学生でした。学校へは行かず、昼はパチンコに行くか、寝ているか。夜は麻雀に行くか、飲みに行くか。当時は、学校に行かない先輩が数人いて、麻雀や居酒屋によく連れて行ってくれました。飲みながら先輩の武勇伝を聞かされ、それをかっこいいと思っていました。それこそが、東予学舎舎生のあるべき姿だと信じていました。
自分が上級生になった時は、後輩を連れて飲みに行って、酔っぱらって帰ってきて、寝ている後輩を片っ端からたたき起こしてどんぶり酒を飲ませたり、無理やり麻雀に連れて行ったり、4人部屋に集まって勉強の邪魔をしたりと、先輩にしてもらったことをそのまま下級生にしていました。それが先輩の務めだと思っていました。
今振り返ると、本当に無意味な時間を過ごしてしまったと反省しています。社会に出て仕事をするようになって、さらに経営者になって、時間の大切さが身に染みて分かりました。今は、本当に時間がありません。やりたい仕事、学びたいことがたくさんあり、365日働いても、1日16時間働いても、まだまだ時間が足りません。ボーっとしている時間が、無駄で無駄で仕方がありません。
もしかしたらあの4年間の経験があるから、今これだけ頑張ることができるのかもしれません。時間は取り戻せない、やり直すことができないということを知ったのかもしれません。そういう意味では、とても貴重な経験をさせていただいたと思っています。
また、地元には、東予学舎で同じ釜の飯を食った仲間がたくさんおり、大きな心の支えになっています。特に、一緒に飲んで、遊んだ世代とは、兄弟のような特別な信頼関係で結ばれていると感じています。困った時は、必ず誰かが助けてくれます。
東予学舎は、同世代の人間が、団体生活という不自由さを経験することで、辛抱することを覚え、仲間を思いやる心を養い、社会で生きていくために必要な多くのことを学べる人間形成の場です。東予学舎での経験は、必ずあなたを社会の役に立てる人間、社会から必要とされる人間に育ててくれるでしょう。
団体生活の不自由さを楽しんでください。