公益財団法人 東予育英会 東予学舎 東京都調布市にある男子学生寮

東京都調布市にある男子学生寮の紹介です。

 「レストラン黒猫」閉店報告

平成22年12月30日、賛助舎友 稲井廣幸氏(73歳)の名店「レストラン黒猫」が遂に閉店されました。

学生時代に開業され足かけ56年間、当学舎に対しても種々ご尽力をいただき、特に毎年8月に開催している保護者会のほかOB会等で大変お世話になりました。現在、稲井氏のお孫さんが1年生で在舎中です。
閉店の日に舎友会の田坂幹事長と河端四国支部幹事長の3名で訪問しささやかな記念品をお渡ししました。
稲井氏より、「閉店を決めてから伊藤会長をはじめ学舎関係者の方々にご来店いただき心より感謝している。シェフをやめて普通の生活をすれば糖尿も悪くならないので元気でいられる。」との話がありました。
面会中も、稲井氏の人柄と味に別れを惜しむ人たちがひっきりなしに来店され、真摯に生きてこられたその年輪を垣間見させていただきました。

・30数年前に稲井氏の助力により食材費だけの総額3万円で結婚披露宴を挙げたご夫妻からの挨拶。
・いつもドレッシングまで飲み干す常連のお客さんから「今日はいつものドレッシングと味が違う」とのクレームがあり、稲井氏が「悪い、配合を間違えた」と素直に認める場面。
・お土産でいただいたカツサンドでは、松下幸之助氏から日本一の味だと聞いた米国の実業家がカツサンドを食べにヘリコプターで来店した思い出話を聞かせていただきました。
まさに、「人に歴史あり」。このような一流の方の熱意で東予学舎の今があるという感慨を持ちました。

稲井氏には、お体を大切に元気にお過ごしいただき、どうかこれからもご指導いただきますようお願いいたします。 記:越智栄二