公益財団法人 東予育英会 東予学舎 東京都調布市にある男子学生寮

東京都調布市にある男子学生寮の紹介です。

 ●「酔いたんぼの戯言」(3)    6月21日  佐伯信治(第 35回)

  久しぶりにホームページを開いてみたところ、なんと先週末は旅行会だったではないか!しかし、自身が参加できないとなると途端にスケジュールに疎くなってしまうのは仕方がないとはいえ寂しいものである。♪風の噂にぃ〜ひとり来て〜 てな感じで奥飛騨慕情なぞ口ずさみながら、湯の香恋しい〜奥飛騨路なんて極楽ごくらくしておったのでしょう。全く羨ましい限りだが、この時期には珍しく天候にも恵まれて(多分)、事故なく楽しく見識と懇親を深める良い機会となったであろうことを期待します。

  天候といえば、6月11日に日本の広範囲で一斉に梅雨入りしてからというもの、ここ九州では奄美地方などごく一部では豪雨にたたられてかなりの被害が出ているが、その他の地域では全くといっていいほど降雨が観測されていない。明日からはいよいよ雨模様、と言いながら当日を迎えるとそれがまた1日延びているということを繰り返す毎日。遂に今日の予 報ではこの先の週間予報で雨の予報はなく、曇りか晴れとなり傘マークはなくなっていた。今年の梅雨入りは、平年より約2週間遅く、過去30年間で最も遅いとのことだが、記録的な少雨ですでに真夏の水不足が気がかりな状況である。インドなどでは連日50度を越える気温で多数の死者が出るなど、毎年話題に出る「異常気象」は確実に年々その異常さを増しているように感じられ、地球の悲鳴が聞こえてくるようである。とはいえ、個人レベルで何か環境に優しい取り組みを積極的にしているかと言えば全くと言っていいほど関心がないのが実情である。残念ながらそうした人間が大半なのではないだろうか。総論賛成、各論反対てな感じで。。。

  5月中旬、自宅から30分ほど走ったところにある川内川(せんだいがわ)で開催されていた「ホタル舟」にて40分ほどの優雅なショーを楽しんだ。そう言えば、いつ以来だろうか、生のホタルを見るのは。そっと目を閉じて考えていたが、小学生の頃としか覚えていない。確か松山に転校していった友人を訪ねた時だったように記憶している。なんと30年も前、本当にそうか?自問したがやはりそれ以降は記憶にない。時の経つ早さに改めて驚くとともに、その間ホタルもいない土地で生きてきたのかと少し悲しい気持ちにさえなった。漆黒の闇と静けさの中、ホタル舟が水面を滑るように進んでいく。川の両岸の茂みでは、まるで誰かが号令をかけているかの如く一斉に光っては消える。想像をはるかに超える数のホタルに思わず涙が溢れそうになる。声を失うとはこういうことなのか。もともとホタルにはオスが集団で光ることによってメスに気付かせやすくするという習性があるとのこと。自然の中の自然な灯り、なんとも暖かい気持ちになれた反面、都会でのクリスマスなどで見られるビルの谷間でのイルミネーションがとても冷たいものに感じられた。こうした光景を目にすると、環境破壊などに対する地球の叫びを忘れてしまいがちだが、着実に地球環境が蝕まれていることに変わりはない。

  ふとカレンダーを見遣れば、今日は「夏至」。言わずもがな北半球では昼間の時間が最も長く、夜が最も短い日だが、もうそんな時期なのか、と毎年同じことを感じている自分。ということはこれからどんどん日暮れが早くなっていくわけで、しみじみもう夏も終わりかと誤解してしまいそうである。これまた毎年のように議論されながら遅々として議論が進まない日本での「サマータイム」導入。結局最後はまた天気の話になってしまったが、今年は天の恵みは受けつつも昨夏のような台風による被害がないよう祈るばかりである。♪こっちの水は甘いゾ〜